絵で見る英語 1-3 English through Pictures I.A. Richards
英語を読むとき、日本語に訳してませんか。目が左右に行ったり来たりしてませんか。私はそうでした。学校ではいかに上手に日本語に訳すかという教育だったので、そうせざるを得ませんでした。
このEnglish Through Pictures 1-3 は、日本語解説の無い、「英語は英語のまま」学ぶための教材です。
Graded Direct Method(段階別直接教授法)といい、全国でGDMのワークショップが開かれています。ボブ・ディランの訳者として有名な片桐ユズル氏が先頭になって積極的に活動しています。
Basic Englishというのをご存知の方も多いと思います。国際補助語として英語を広めようとしたC. K. Ogdenという人が考案したものです。この人は850語で全ての事柄を言い表せるとしてそれを証明して見せたのです。実際、この850語だけで単語の定義を全て書き表した辞書もあります。
このBasic Englishが基本となっている英語教材ですが、実際は3巻までで約1,000語の単語を使用しています。絵と文章を読み進めていくうち、きっと新しい発見があるはずです。
この850語は中学英語で学ぶ単語とは、少し違います。幅広く応用できるような単語が選ばれています。いわゆる「ナイフのような単語」が選ばれいるのです。どういうことかというと・・・
例えば、私たちがキャンプに行くとします。キャンプでは食事もするのでいろいろな調理道具をもっていきますね。包丁を持っていくとしましょう。包丁にはいろいろな種類があります。出刃包丁、刺身包丁、ぺティナイフ、中華包丁、牛刀・・・、、まだまだあります。
いろいろな料理をするからと、全部の包丁をあなたはもって行きますか?「ナイフ」を1本持っていけばいいですよね。なんでも切れます。森の中に入って、枝を伐採することも出来ます。ロープも切れます。
この850語は、そんなナイフのような単語が厳密に選ばれているのです。中学英語で学ぶ「chair(椅子)」という単語は、入っていません。その代わり、「seat」という単語が選ばれています。
なぜなら、「seat」であれば、benchもsofaもarmchairも全部「seat」で済みます。さらに、Please be seated.(座ってください)のように動詞として使うことも出来るからです。
私はこの教材で目が右から左へそのまま読むことができるようになりました。ただ、簡単なえいごだけですけど。それと簡単な時制も難しい解説抜きでこの教材でわかるようになりました。
60年間以上売れ続けている、驚異のロングセラー英語教材です。昔は1巻目のカセットテープが4本で12,000円もしました。高かったですね。現在は、テキストに附属されていて、3,000円でお釣りがきます。色々と進歩するとこうしたものも安く出来上がるんですね。ありがたいです。
中学生に上がる前の小学生高学年に英語は日本語に訳すことではなく、英語のままわかるようになることだ、ということを教えてみたいです。
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