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慣用句の特徴
慣用句または熟語といわれるものは、例えば in front of 「~の前に」、turn on (the TV) 「(テレビを)つける」のように、2つ以上の単語が集まって、1つの単語のような働きをするものです。慣用句は日常生活で非常に多く使われるで、どれもがやさしい単語の組み合わせでできているのが特徴です。特に、会話では多く使われるので、その使い方に慣れていくことが大事になってきます。パートⅡでいっしょに練習しましょう。
動詞句
英語の表現のうちで、最も難しいのが動詞です。しかも、やさしい単語から成る動詞句は、1語1語がわかりながら全体の意味がはっきりわからないので、私たち学習者は非常に気になります。英米人は、なぜ日本人がやさしい単語を組み合わせた動詞句をあまり使わないのか不思議がりますが、日本人にとっては、動詞句は1つ1つの意味は分かっても、全体の意味が全く変わってしまうので難しく感じます。しかし、英米人の話を聞き、また自分が話しても聞こえるようにするためには、この動詞句を上手に使うことが大事になってきます。
次に、動詞句のうち、比較的よく使われるものの中からいくつかの例を挙げておきます。
bring up 「育てる、言い出す、持ち出す」
— I was born and brought up in Osaka.
— I was born and brought up in Osaka. (大阪で生まれ、大阪で育ちました)
— He brought up the question. (彼はその問題を持ち出した)
care for 「望む、好む」
— Would you care for a cup of coffee? (コーヒーはいかがですか)
— I don’t care for fish. (魚は好きじゃない)
*care to + 動詞「~したい」Would you care to go to the theater?
— Would you care to go to the theater? (劇場へ行きたいですか)
— I don’t care to go there. (そこへは行きたくない)
carry out 「実行する、成し遂げる」
— He carried out the plan. (彼はその計画を成し遂げた)
catch up with 「~に追いつく」
— I caught up with him. (彼に追いついた)
— feel like ~ing 「~したい気がする」
— I feel like drinking something. (何か飲みたい気がする)
get off 「降りる」
— I got off the bus. (バスを降りた)
*タクシーは get out of (a taxi) といいます。
get on 「乗る」
— He got on a train. (彼は電車に乗った)
*タクシーは get in (a taxi) といいます。
get rid of 「~を取り除く、から逃れる」
— He tried to get rid of the bad habit. (彼はその悪いクセをなくそうとした)
give up 「あきらめる、やめる、降参する」
— He gave up the idea. (彼はその考えを断念した)I give up. (まいった)
keep up with 「~に遅れないようにする」
It is hard to keep up with the times. (時代についていくのは難しい)
look for 「さがす」
— I am looking for a porter. (ポーターを探しているんです)
make up one’s mind 「決心する」
— He made up his mind to take the test. (彼はその試験を受ける決心をした)
put off 「延期する」
— Can you put it off until Friday? (それを金曜日まで延ばしてもらえませんか)
put on 「身につける」
— She put on the new hat. (彼女は新しい帽子をかぶった)
put out 「消す」
— He put out the fire. (彼は火を消した)
run away 「逃げる」
— The dog ran away from the boy. (犬は少年から逃げた)
run out of 「~を使い尽くす」
— I ran out of money. (お金がなくなった)
set out = set off = set forth 「出発する」
— He set out for Africa. (彼はアフリカへたった)
send for 「~を呼びにやる」
— Please send for the doctor. (お医者さんを呼んでください)
sit up 「起きている、上体を起こす」
— He sat up late. (彼は遅くまで起きていた)Sit up straight, boys. (さあ、)
— Sit up straight, boys. (さあ、姿勢を正して座って)
stand for 「~に味方する、~を意味する」
— He always stood for us. (彼はいつも我々の味方をした)
— This figure stands for the number of students. (この数字は学生数を示します)
take off 「脱ぐ、離陸する」
— Take off your coat. (コートを脱ぎなさい)
— The plane took off on schedule. (飛行機は定刻に出発した)
take place 「起こる、催される」
— The earthquake took place in 2011. (その地震は2011年に起こった)
— It takes place from June 3 to 10. (それは6月3日から10日までの期間開催されます)
take the place of 「~の代わりをする」
— He took the place of Mr. Ito as president. (彼は伊藤氏のあとを継いで社長になった)
take turns ~ing 「かわるがわる~する」
— They took turns riding the horse. (彼らはかわるがわる馬に乗った)
turn off 「~を止める、~のスイッチを切る」
— He turned off the radio. (彼はラジオを消した)
turn on 「~をつける、~のスイッチを入れる」
— He turned on the TV. (彼はテレビをつけた)
turn out 「消す」
— She turned out the light. (彼女は明かりを消した)
wear out 「すり減らす」
The clothes will wear out soon. (その服はすぐに擦り切れるよ)
ここまでは「パートⅠ」として文法の説明を示してきましたが、これがわかっただけでは使い物にはなりません。
実践練習が必要です。ここからが本当の意味での文法学習ということになります。スポーツと一緒で何度も基本的な練習がどうしても必要になってきます。英語は私たちにとって外国語です。普段は日本語に囲まれて生きています。意識的な努力が必要なのです。どうか、繰り返してみてください。少しずつではありますが、口をついて英語が出てくるようになってきます。
今までのように、日本語の単語や表現を英語に当てはめようとする頭の働きではなく、スパッと英文がでてくるように必ずなります。頑張ってください。
パートⅡ 文法口頭特訓
(12.動詞句)
問題文の日本語の後にポーズが入ります。その間に英語をあなたの口から出してみてください。始めは出てこないでしょう。今までこうした練習はしてこなかったのですから当たり前です。ですから、何度もアタックしてみてください。英語が自分の口から出てくる数が増えてきます。モデル解答の後ももう一度口に出して言ってみることが大切です。